こんにちは、中小企業診断士のトキです。
この記事では、池田紀行氏の「売上の地図」について解説していきます。
売上の地図 3万人を指導したマーケティングの人気講師が教える「売上」を左右する20のヒント
読む目的
そもそも何でこの本を手に取ったのか。
- マーケティングの全体像を知りたい
- 教科書チックなものではなく、実践的な内容が知りたい
- 専門的ではなく、基本的なものを網羅的に知りたい
概要
著者紹介
池田紀行氏は、3度の飯よりマーケティングが好きな著名なマーケティング講師です。彼は3万人以上の指導経験を持ち、デジタルマーケティングから伝統的な広告手法まで多岐にわたる専門知識を有しています。特に顧客心理の理解を基盤にしたマーケティング戦略に強みがあります。彼の指導スタイルは、理論だけでなく具体的な事例を通じて学べる点が特徴です。
書籍内容
『売上の地図』は、目的変数と説明変数の関係性から売上に影響する要素を整理し、全体像を描いています。各要素について深掘りし、おススメ書籍の紹介も行っています。さらに、マーケティングや経営戦略における有名な理論や著名人のインタビュー、実際の事例を交えて説明しています。
評価
項目 | 評価 |
---|---|
目的の達成度 | |
読みやすさ | |
学びのコスパ | |
総合評価 |
まず読む目的を達成できたか?についてですが、当初の目的を達成できました。
マーケティングの全体像を1枚絵で理解することができ、その構成要素も頭に入れることができました。
次に読みやすさですが、まず1枚絵の地図があって、そこから各要素の説明をする構成になっていることで、迷子にならずに読み進めることができます。
また写真や図解がちりばめられていて、随所で理解の助けをしてくれる点も読みやすさを高めています。
最後に、学びとコストのバランスですが、これも☆3つで投資対効果に見合っているかと思います。
学びは読んだ人が何を感じ取るかですが、全体の構成からマーケティング全体像の整理の仕方、そして説明の方法まで、随所で学びを得ることができました。ただ、ベストセラーということもあり、各要素の説明に新しい切り口があると尚良かったと思い、☆3つにしました。
全体評価は☆3.5です。1枚絵だけ見てもよく分からない点や、各章の説明が一般的な内容に終始しているところがあり、☆0.5減らしました。
売り上げの地図というタイトル、前書きの内容から、この本を読めば売上を上げることができると期待して読むと、少し内容は異なるかもしれません。あくまで、売り上げの要素は何か、それらの関係性はどうなっているかを1枚絵で表現している点に、この本の秀逸なポイントを感じました。
総合評価は☆3.5にしました。
気づき
自然な導入と新しい整理方法
本書の導入部分は自然でスムーズに読み進められ、新しい整理方法を提示しています。特に全体像を一枚絵で見やすくまとめている点が印象的です。複雑なマーケティング施策を一目で理解できる構成は、初心者にも分かりやすく設計されています。
目的変数と説明変数の明確な整理
本書では、売上を目的変数とし、それに影響を与える説明変数を体系的に整理しています。このアプローチにより、マーケティング活動がどのように売上に結びつくかを明確に理解できます。特に、過去の有名な理論を組み合わせて説明している点が、理論と実践の橋渡しとなっています。
多様な図解の効果的な活用
本書は、ピラミッド、マトリクス、グラフ、プロセス、写真、表、ロジックツリーなど、多様な図解を駆使して情報を視覚的に伝えています。これにより、複雑な概念やデータも直感的に理解しやすくなっています。視覚的な情報提示は、学習効果を高める大きな要素です。
学び
全体像の把握による戦略的思考の養成
地図を作ることで、マーケティング活動全体のフレームワークを把握できます。これにより、各施策がどのように連携し合っているかを理解し、より戦略的な思考を養うことができます。全体像を見渡すことで、個々の施策の位置付けや優先順位が明確になります。
深掘りと専門書籍の紹介
各要素ごとに切り口を設定し、深掘りして解説している点が特徴です。また、関連するおススメ書籍を紹介しているため、自発的な学びを促進します。このようにして、自分の関心や必要に応じてさらに知識を深めることができます。
実践的な事例を通じた具体的な学び
理論だけでなく、実際の事例を交えて説明しているため、具体的な学びが得られます。成功事例や失敗事例から、マーケティング施策の実践的な効果や注意点を学ぶことができます。これにより、実際のビジネスシーンでの応用が容易になります。
改善点
最初に出てくる地図ですが、1枚絵に出来ている点は秀逸なんですが、見づらい・分かりづらいです。
ロジックツリーで整理するのはどうでしょうか。以下作ってみました。
最後に
マーケティングの整理方法は一つではありませんが、『売上の地図』はその一つの参考として非常に有用です。
ぜひ、自分の専門分野における地図を作ってみてください。
本書を通じて得られた知識と視点が、皆さんのビジネスの成功に繋がることを願っています。
それでは、また次の記事で!
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