仕事ができる人の上手なタスクの進め方

こんにちは、中小企業診断士のトキです。

今回の記事では、資料作成を例に、コンサルタントがどのようにタスクを進めているか解説したいと思います。

突然ですが、こんなお悩みないでしょうか

〇タスクを振られたけど、どう進めればいいか分からない
〇タスクの進め方、合ってるか分からん
〇他の人って、どんな感じでタスク進めてるんだろう

この記事を読めばこんなことが分かるよう、現役コンサルタントが徹底解説します!

〇上手なタスクの進め方が分かる
〇どんな仕事に対しても、ブレずに成果を出すやり方を学べる
〇コンサルタントが日々どのような仕事をしているのかイメージを掴める

社会人になりたて、もしくはコンサルタントとして働いて日が浅い方でも、読んだその日から活かせるノウハウを徹底的に解説したいと思います!

それではどうぞ!

目次

若手の問題点

やり直しが多い

そもそも上手にタスクを進めるとはどういう状態でしょうか?様々なタスクがあり、様々な任され方をすることがありますが、上手にタスクを進めるポイントの一つは、やり直しがないことです。

やり直しが発生すると、これまで行ってきた作業時間が無駄になることに加え、更に追加で作業時間が必要になり、モチベーションも下がってしまいます。やり直しが頻発すると、個人の士気だけでなく、チーム全体の効率も低下します。実際のプロジェクトでは、やり直しによってスケジュールが遅延し、結果としてコストが増大することもあります。

しかし、実際には若手に限らず中堅以降のビジネスマンでも仕事のやり直しをしないということは非常に難しいのが事実です。特に大規模なプロジェクトや複数のステークホルダーが関与する場合、初期の段階での認識のズレが後々大きな問題となることが多いです。

とはいえ、やり直しを最小限に抑えることは可能です。やり方さえマスターすれば、誰でもやり直しをしないで仕事を進められるようになります。この記事ではその方法を詳しく解説していきます。

最初にズレて、そのまま走ってしまう

最も気をつけなければいけないのは、仕事を引き受ける瞬間です。最初に認識が合っていなければ、その後いくら正しく進んでも最終的に正しいものが出来上がるはずがありません。例えば、伝言ゲームでは伝言する人が増えれば増えるほど、当初のメッセージからズレてしまいます。それと同じで、仕事も最初に受け取った段階で認識がズレてしまうと、正解に辿り着くことはできません。

有名な言葉に「月から地球へ帰るのに、1度間違えたら到着する頃には地球5個分のズレになる」というものがあります。この言葉の通り、最初に間違えると最後は途方もなく間違った状態になり、やり直しになってしまいます。

焦らず確認しながら進める

ここまでで、仕事を上手く進めるにはやり直しを最小限にすること、最初の時点で認識がズレると恐ろしく間違った答えに辿り着くことをお伝えしました。そんなことはない、と思うかもしれませんが、実際の仕事ではこれは毎日起きています。

そこで、ズレを避けるために必要なのが「確認」です。何を今更当たり前のことを、と思うかもしれませんが、確認はとても重要です。慣れていないとまともに確認すらできない、というのが私の観察結果です。

確認の重要性は誰もが知っていますが、実際に実行するのは難しいことです。特に、忙しい業務の中で確認作業を徹底するためには、意識的な努力が必要です。確認を怠ると、小さな誤解が積み重なり、後々大きな問題となります。確認のプロセスをスムーズに進めるためには、事前に確認事項をリストアップし、計画的に進めることが重要です。

確認の回数と目的

確認の回数は3回がベスト

タスクの進行を報告する際には、3回の確認がおすすめです。完了報告も含めて3回なら、多すぎず少なすぎず、ちょうどいい頻度です。

  1. 初回確認:タスクの内容、依頼されている背景、期待されるアウトプットの質について確認します。ここを疎かにすると、後から「思ってたのと違う」と言われて手戻りになるリスクがあります。
  2. 中間確認:自分のスキルや状況に応じて調整します。もし自信があるなら省いても構いませんが、不安があるなら進捗状況を伝えて上司に確認してもらいます。
  3. 完了報告:タスクが完了したら必ず報告します。これにより、次のステップにスムーズに移行できます。

各回で目的が異なること

  1. 初回確認:タスクの論点を確認。後々のアウトプットが大幅にズレることを防げます。
  2. 中間確認:進捗状況やストーリーの流れが期待されているものと合致しているか確認。期待されたストーリーと違った場合、やり直しが発生しますが、これは不正解を早期に発見する良い機会と捉えましょう。
  3. 完了確認:アウトプット全体の品質チェック。全体の品質を確認し、最終的なフィードバックを受けることで、タスクを完了させる準備が整います。

各回の目的が異なることで、上司側としても今回はこれを確認したいのね、と納得感が出ます。

また確認か、と思われてしまう背景には同じ内容で何度も確認されるからです。もしくは、期待値よりも確認回数が多いか。

各回の目的に沿って、可能な限り1回で確認を済ましてしまいましょう。

確認のプロセスをより詳細に

確認の回数を3回に設定する理由は、それぞれの段階で目的が異なるためです。

初回確認では、タスクの目的や期待される成果を明確にします。ここでの確認が疎かになると、後々のプロセス全体に影響を及ぼします。

中間確認では、タスクの進捗状況を確認し、必要に応じて軌道修正を行います。この段階でのフィードバックは、最終成果物の質を大きく左右します。

最後に完了確認では、タスク全体の品質をチェックし、最終的な修正を行います。この段階での確認がしっかり行われることで、最終的な成果物の完成度が高まります。

確認の目的と期待効果

確認プロセスを適切に行うことで、手戻りが少なくなり、大きなミスを減らすことができます。

順番に確認しながら作業を進めることで、間違った地点までの距離が近くなり、早期に問題を発見しやすくなります。

また、手戻りが発生しても軽微なものにとどまるため、上司も安心してタスクを任せることができます。頻繁かつ適切なコミュニケーションを取ることで、上司からの評価も上がり、一緒に働きたいと思われやすくなるでしょう。

具体的な確認事項

①目的と背景、論点

タスクを受け取った際に、目的や背景・経緯、そして解くべき論点を認識合わせしておくことで、その後がスムーズに進みます。特に、誰に何のために行うタスクなのか理解しておくことで、作業内容が大きく変わります。

タスクの背景や目的を理解することで、求められている結果に対するアプローチが明確になります。

例えば、資料作成タスクの場合、リーダー向けの資料と経営層向けの資料では伝えるべきメッセージが異なるため、目的に応じた資料作成が必要です。このような背景や目的をしっかり確認することで、タスクの進行がスムーズになります。

②ストーリー

各論点に対する仮説をつなげて、全体のストーリーを確認します。この段階でアウトプットの期待値を把握し、完成度の高いものを見せておくのが良いでしょう。

タスクの進捗を報告する際には、ストーリーを構築することが重要です。ストーリーを通じて、タスクの進行状況や次に取り組むべき課題を明確にします。この段階での確認は、タスク全体の方向性を確認するために不可欠です。また、ストーリーを共有することで、上司やチームメンバーとの認識を一致させることができます。

③資料全体

最後の確認では、資料の全体をざっと確認してもらい、違和感のある部分がないか確認します。ここまでの確認で論点やストーリーに齟齬は出ていないはずなので、1枚1枚のスライドで気になる点をコメントしてもらい、確認後に修正できるようにします。

資料全体の確認では、全体の構成やメッセージの一貫性をチェックします。細部にわたる確認を行うことで、資料の完成度が高まり、最終的なプレゼンテーションや報告の質が向上します。資料作成の最終段階では、細部にわたるフィードバックを受け取り、最終的な修正を行うことで、高品質な成果物を作り上げることができます。

確認テクニック

次の確認日程を決める

例えば、初回の確認(タスク受けるとき)時に次の確認をしてもらう日程を決めてしまいましょう。

次の日程が決まっていれば上司も安心し、自分も締切効果で作業生産性が上がります。作業計画の精度が上がり、プロジェクト全体の計画の基礎力が身につきます。

次の確認日程を事前に決めておくことで、スケジュール管理がしやすくなります。上司やチームメンバーとのコミュニケーションを円滑に進めるためには、確認日程をしっかり設定することが重要です。また、締切効果を活用することで、自分自身の作業効率を向上させることができます。

対面での確認

複雑な問題はホワイトボードで議論することが効果的です。オフラインコミュニケーションのほうが色々伝わり、仲良くなる機会が増え、本気度が伝わります。

対面での確認は、特に複雑な問題を解決する際に有効です。ホワイトボードを使った議論は、視覚的に情報を共有できるため、問題の理解が深まりやすくなります。対面でのコミュニケーションを通じて、上司やチームメンバーとの信頼関係を築くことができ、本気度を伝えることができます。

まとめ

メリットの確認

確認をすることで手戻りを防ぎ、効率的にタスクを進められます。確認の頻度・スケジュールが適切なので、上司も安心して任せてくれるwin-win関係を築けます。常に全体の構造を考えながらタスクと向き合えるので、大事なポイントを見失わず、必要な作業に集中できます。

確認プロセスを適切に行うことで、プロジェクト全体の進行がスムーズになります。確認を通じて、タスクの進行状況を適切に管理し、手戻りを防ぐことができます。また、上司やチームメンバーとの信頼関係を築くことで、より良い結果を導き出すことができます。

適切な確認で仕事が上手くいく

確認の重要性とその具体的な方法について理解していただけたでしょうか。確認作業は単なるチェックリストではなく、プロジェクト全体の成功を左右する重要なプロセスです。確認を怠ると、後々の工程で大きな問題が発生する可能性が高くなります。

是非皆さんももっと効率的で効果的な確認の方法を編み出し、仕事の成果を上げてください。確認作業を徹底することで、仕事の質が向上し、プロジェクト全体の成功に繋がります。

人間関係も良好に

今回の確認の手続きを踏むことで、上司の方とも良好なコミュニケーションが取れ、関係性が深まります。仕事は「何をするか」ではなく、「誰とするか」です。

上司やチームメンバーとの良好な関係を築くことで、仕事の進行がスムーズになります。コミュニケーションを通じて、お互いの意見や考えを共有し、より良い結果を導き出すことができます。確認作業を通じて、人間関係を良好に保ち、プロジェクト全体の成功に繋げましょう。

それでは、また次の記事で!

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