【コンサルタントの鬼門】資料作成のすべて

こんにちは、中小企業診断士のトキです。

今回はコンサルタントとして避けては通れない、資料作成について解説します。私も現役コンサルタントとして、日々資料作成タスクをこなしています。

振り返ってみると、最初のころは全然ダメな資料を作っては先輩方に怒られていたものです。どんなこともそうですが、頭でわかってるのと実際にやるのは全然違いますよね。

みなさんも、今後資料作成する際に同じ悩みを持たれると思いますので、今回は私のこれまでの経験から資料作成をする際に理解しておいた方が良いことを、徹底的に解説していきたいと思います。

それでは、どうぞ!

目次

資料作成とは?

私は中途入社でコンサル企業に転職したことをきっかけに、資料作成のタスクを任されるようになりました。それまでの仕事で資料を自分で作ることは、ほとんどない状態ですね。

ただ今は、資料作成は全ビジネスマンの必須スキルだと思います。たとえ、仕事では資料作成の仕事がないとしても自分の考えや思いを伝える際のテクニックとして、資料作成のスキルを皆さんに身につけてほしいと思います。

上司から急に

パワポ作っておいて

そんな無茶ぶりにも怯むことなく、前向きに取り組めるようになるため、現役コンサルタントが全力で資料作成のコツを伝授したいと思います!

まず前提ですが、資料作成とは何かしらを説明するもの、もしくは意思決定の支援をするものだとお考え下さい。

何か製品やサービスを紹介する為の資料。

次の戦略を決める、投資を行う、会社・部として決定する為の資料。

資料作成と言えば、どちらかしかありません。そして、どちらも作れるようになるのが望ましいです。

でも、安心してください。どちらにも共通した資料作成のコツがありますので、それを丁寧に解説します。

資料作成の3つのコツ

とにかく初めて資料作成する方に、絶対にこれだけは!という3つのコツをまとめました。

伝えるべきことが伝われば良い

まず大前提として、資料とは他の人とのコミュニケーションツールなので、自分が言いたいことが伝われば目的達成となります。

例えば、2~3分で済むような簡単な話を伝えるために、わざわざ資料を作成するでしょうか。

それであれば、対面で話して済んでしまいますよね。

資料を作成する場面というのは、複雑な話で、口頭で説明するのが難しく、説明しきるには30分や1時間など、まとまった時間が必要になってしまう場面です。その場合は、資料があったほうが分かりやすいですし、あとからどんな内容だったか振り返ることも、説明された内容を別の人に伝えることもできます。

つまり、資料を作成する目的は、自分が伝えたい内容を相手に伝えられること。これに尽きます。

よって、細かい枝葉の部分、例えば中身のデザインや印刷の仕方など、些細なことに気をとらわれずに、最も大事なことに集中して資料を作成するようにしましょう。

相手の期待を確認してから始める

1つ目に伝えた通り、資料作成とは最終的にはコミュニケーションツールなので、伝える相手がいます。そのため、相手の期待値を先に知っておく必要があります。相手が自分に何を期待し、何を説明してほしいのか。これをしっかりと理解しておく必要があります。

相手の期待を知らないで、資料を作成し始めるのは、ギャンブルと同じです。当たるかもしれないし、ほとんどの場合、外れます。「そういうことを期待していたのね!」という、あるまじきアハ体験を経験したことのある方も多いのではないでしょうか。

相手の期待にずれた内容を資料として作成してしまった場合、どんなに綺麗で見栄えのある資料が完成したとしても、失敗します。やり直しになることは間違いないでしょう。

これは当然ですが、ビジネスは常に相手がいて成り立っています。相手の期待をしっかりと見定めて、必要に応じて資料を作る前に相手の期待を確認・調整することで、どのような資料を作るべきなのか明確にしておくべきです。

とりあえず、パクる

コツの3つ目。これが最も大事かもしれません。

それは、1からすべて自分だけで資料を作ろうとしないこと。誰かの過去の資料をパクることです。

まず、人間の悩みや思考パターンは思ったほど多くはありません。当然、無限ではありません。大体、同じような考えを先輩方も取り組んだことがあるものばかりです。

もう少し具体的に考えてみましょう。資料の中身は、以下方程式で決まります。

資料の中身
= 論点・テーマ・悩み x 伝え方 x 相手の状況

このうち、論点・テーマ・悩みは何でもいいのですが、その資料に何が書かれているのか?の部分です。これは、もちろん様々なものがありますが、5W1Hで表現できます。例えば以下のような論点があります。

WHAT:このwebサービスはどんな機能か?
WHEN:いつ投資を行うべきか?
WHO:誰がわが社の社長にふさわしいか?
WHERE:我々の事業はどこに展開すべきか?
WHY:なぜ我々はこの会社を買収すべきか?
HOW:どのように実行するか?

このように資料作成にはメッセージがあり、そのメッセージは凡そ5W1Hで表現される為、有限です。つまり、自分ではない他の誰かも似たようなテーマの資料を作ったことがあるはずです。

更に、伝え方もパターンは限られています。詳しくは別記事で解説しますが、例えばWHY:なぜ我々はこの会社を買収すべきか?について資料作成する際、”現状”と”理想”のギャップに対して、買収対象の会社が必要になる根拠を上げていく方法があります。

上記以外にもパターンはありますが、大体このテーマ・論点ならこういう伝え方が効果的だ、というのは相場が決まっています。ですので、伝え方も有限であり、過去に誰かが似たような伝え方の資料を作成しているはずです。

唯一、相手の状況だけは千差万別、無限になってしまいますが、そこは資料の中身のメッセージを相手の状況に寄せて書くべきです。メッセージまで過去の資料をパクってしまうと、相手の状況が違うので全く響かなかったなんてこともあり得ます。ここはご注意ください。

先人たちの資料を漁り、考え方や見た目、構成などあらゆる要素をパクってしまいましょう。

これをしないとどうなるか。

いきなり空白のページを追加し、1から手作りしていくこと。これは絶対に避けてください。本当に時間の無駄です。

まずはパクれる資料がないか探す・聞く・調べる。これが資料作成の初動として、正解になります。

具体的な資料作成方法

それでは、資料作成の大原則となるコツを知ったところで、実際に作る手順を見てみましょう。

目的・相手の期待値を今一度確認

資料作成において最も重要な第一歩は、目的と相手の期待を明確にすることです。まず、資料を作成する理由や相手が求める内容を正確に把握しましょう。どのようなテーマで、どのようなメッセージを発信すべきかを確認することが不可欠です。もし、自分が相手の期待を完全に理解している自信が持てない場合は、躊躇せずに直接相手に確認を取りましょう。

最初のステップで方向性を誤ると、その後の手順がいくら正確であっても、最終的に出来上がる資料は期待とは異なるものになってしまいます。資料作成のプロセスを成功させるためには、初めにしっかりと相手のニーズを理解し、それに応える内容を構築することが肝要です。正しい方向性を定めることで、質の高い資料が作成され、相手に満足してもらえる結果が得られるでしょう。

このように、資料作成においては初期段階の確認が成否を分ける重要なポイントとなります。相手の期待を超える資料を提供するために、最初の一歩を丁寧に踏み出すことが成功への鍵です。

論点を整理

資料作成において、最初に目的や相手の期待値を確認することは非常に重要です。その次に重要なのは、論点を整理し、どのようなメッセージを伝えるかを明確にすることです。論点をイメージするのは一見難しいかもしれませんが、簡単に言えば「疑問」と考えてください。「なぜ?」「どうなっているのか?」「何をすればいいのか?」といった5W1Hの問いが論点となります。

論点が重要である理由は、すべての仕事が問題解決に基づいているからです。問題は疑問として表現され、その疑問に答えることが仕事の本質だからです。つまり、仕事とは論点を解決することと言えます。

例えば、このブログ記事の論点は「資料作成のコツとは何か?」です。これは読者が抱える悩みであり、この悩みを解決することが私の仕事であり、価値でもあります。資料作成においても、読者の悩みに対して具体的な解決策を提供することが求められます。そのためには、どのような論点を解決しようとしているのかを整理する必要があります。

1つの論点はさらに複数の論点に分解できます。このブログ記事では、「資料作成のコツとは何か?」という大きな論点を、「資料作成のコツは何か?」「どのように資料を作るのか?」「役に立つツールは何か?」という3つの具体的な論点に分解して解説しています。

論点を整理することは、資料作成において非常に重要です。まず、論点を明確にすることで、読者に伝えたいメッセージがはっきりします。次に、その論点に基づいて資料を構築することで、読者にとって理解しやすく、納得のいく内容が提供できます。例えば、「資料作成のコツは何か?」という論点では、具体的なステップやテクニックを示し、「どのように資料を作るのか?」という論点では、資料作成のプロセスを詳細に説明します。また、「役に立つツールは何か?」という論点では、実際に使用できるツールやリソースを紹介します。

このように論点を整理し、それに基づいて資料を作成することで、読者にとって価値のある情報を提供できます。論点が明確であるほど、資料の目的やメッセージがはっきりし、読者に対して説得力のある資料を提供することができます。論点整理は、資料作成の初期段階で行うべき重要なステップであり、このステップを丁寧に行うことで、最終的な成果物の質が大きく向上します。

資料作成においては、まず目的や期待値を確認し、次に論点を整理し、具体的なメッセージを構築することが成功の鍵となります。このプロセスを踏むことで、読者にとって価値のある資料を提供し、その期待に応えることができるのです。

ストーリーを作る

論点の整理ができたら、次に考えるべきは、それらの論点をどの順番で説明するかです。この順番が資料作成の目的達成に大きな影響を与えます。意識すべきは、まず大きなポイントから始め、次に小さなポイントへと進むことです。

特に、役職が上がるほど、結論や全体像を先に知りたがります。細部から話し始めると、全体のどこに位置づけられるのかがわからず、話が頭に入りにくくなります。そのため、まず全体像を提示し、その後で細部について説明する順番が最も効果的です。

具体的には、最初に全体の構造や結論を簡潔に説明します。「この資料では、これこれこういうことを述べています。そして、これから具体的な部分に入ります。」といった具合です。こうすることで、相手は全体の流れを理解しやすくなり、細かい説明にも集中できます。

全体像を先に示すことで、各論点がどのように関連しているのかを理解してもらえます。そして、その後に一つ一つの論点を詳しく説明します。この順番を守ることで、相手の理解を深め、資料の目的を効果的に達成することができます。

結論として、資料作成では、論点を整理した後、まず大きなポイントから始め、小さなポイントへと進む順番で説明することが重要です。これにより、相手にわかりやすく伝えることができ、資料の目的を達成しやすくなります。

1枚ずつスライドを作成する

ではなく、まずは各スライドのタイトルとそのメッセージ、そしてメッセージを理解してもらうためのグラフや説明のイメージをざっくりと決めることに集中しましょう。

全体から詳細へという原則を守ることが重要です。いきなり細かい部分に取り組むと、時間がかかるだけでなく、途中で構成に変更が入った場合にやり直しが大変になります。まずは全体のスライドに対して大まかな構成要素を入れ、全体像を把握できるようにしましょう。

全体の構成がまとまったら、資料を説明する相手、もしくは近しい相手にチェックしてもらいます。問題がなければ、その後で1枚ずつスライドを詳細に作り込んでいきます。

この方法を取ることで、スライド全体のバランスや流れを維持しながら、効率よく資料作成を進めることができます。また、全体を先に固めておくことで、後から細部を調整する際の手間も少なくなります。

スライド作成のプロセスを効率化するためには、まず全体像を明確にし、次に各スライドの基本構成を整えることが大切です。このアプローチにより、資料全体が一貫性を持ち、効果的にメッセージを伝えることができます。

最後に校閲

ここまで準備が整ったら、次は最終チェックです。誤字脱字がないかを音読しながら確認しましょう。音読することで、文章の流れやリズムもチェックできます。

次に、プレゼンテーション機能を使ってスライド全体を見直します。コメントや不要なメモが残っていないか確認し、必要な修正を行いましょう。これにより、見落としがちな細部も確認できます。

さらに、可能であれば他の人に見てもらいましょう。第三者の視点からのフィードバックは非常に貴重です。自分では気づかないミスや改善点を指摘してもらえるため、資料の完成度を高めることができます。

最終チェックの段階では、自分の目だけでなく他人の目も活用して、徹底的に確認を行いましょう。これにより、完璧な資料を作成することができ、プレゼンテーションがより効果的になります。

資料作成に役立つ便利ツール紹介

さて、ここでは資料作成に役立つツールを紹介します。どれも現役コンサルタントが日々使っているツールになりますので、自信をもっておススメできます!是非使ってみてください。

クイックアクセスツールバー

資料を作成する際、よく使うアクションをクイックアクセスツールバーに登録しておくと便利です。タブをクリックしてアクションを選択する手間が省け、効率的に作業を進めることができます。

特に、頻繁に使用する機能やツールは、クイックアクセスツールバーに登録しておくことで、作業の流れをスムーズに保つことができます。この機能を活用することで、資料作成のスピードが格段に向上します。

具体的な使い方や便利なツールについては、こちらの本に掲載されているクイックアクセスツールバーのガイドを参考にすることをお勧めします。このガイドでは、効率的なツールバーの設定方法や便利なアクションの登録方法が詳しく説明されています。

クイックアクセスツールバーを活用することで、作業効率が大幅に向上し、よりスムーズに資料を作成することができます。資料作成の際には、この便利な機能を積極的に利用しましょう。

アイコン集

資料のトーンにもよりますが、文字ばかりの資料は読みにくく、読者の関心を引きにくいものです。そこで、積極的にメッセージを図解することをお勧めします。その際に役立つのがアイコンです。

アイコンを使用することで、情報を視覚的に伝えやすくなり、資料全体の理解が深まります。さまざまなアイコンサイトがありますが、シンプルで汎用性の高いGoogleのアイコンサイトは特に便利です。多様なアイコンが揃っており、どんな資料にも適応できます。

私が普段愛用しているサイトを紹介します。是非使ってみてください。

Googleアイコン:https://fonts.google.com/icons

Icon moon:https://icomoon.io/app/#/select

プレゼンデザイン:https://ppt.design4u.jp/iconsweets2-powerpoint-version/

スライドテンプレート

自分のメッセージを資料でどのように表現するかは悩ましいものです。しかし、どんなメッセージでも6つのパターンに分類できると言われています。

そのパターンがこちらです。この中から自分のメッセージに最も近いものを選び、それに当てはめれば簡単に資料を作ることができます。

それぞれのスライドは以下のようなイメージになります。

1.プロセス

プロセスは、手順や流れを説明する際に使います。

具体的には、

  • これまでの背景を説明する際にどのような流れだったのか
  • 業務の流れ
  • 分析アプローチ (プロセスの下にアウトプットなどを併記しておく)
  • WEBサービスの使い方

2.ポイント整理

主に、論点や重要な点を列挙する際に使います。

具体的には

  • 目次
  • 論点一覧
  • 項目一覧

3.ASIS TOBE

左から右に変化していく様子を伝える際に使います。

具体的には、

  • ASISからTOBEへ
  • 左側に事実、右側に示唆を並べる

4.表・マトリクス

多くの場面で登場する重要パターンです。本当に汎用性が高く、もうこれだけでも良いかもしれないと感じることも。

具体的には、

  • メリットデメリット整理
  • 論点や課題の説明(概要⇒詳細の流れ)
  • 各課題に対する解決策
  • 言葉の定義
  • パターンやシナリオ同士の比較

5.グラフ・図解

数字やデータを視覚的に見える時に使います。定量データから何かメッセージを伝える際は必ず使います。

例えば、

  • データ分析の結果、数字の大小・拡大/縮小・バラつきを伝える
  • シュミレーション結果

6.ロジックツリー

グラフや図解の文系バージョンと考えています。

具体的には、

  • 課題の分解
  • 課題と解決策の紐づけ
  • 課題の深掘り・因果関係の整理
  • 論点の構造化

大体この辺りを手札として記憶しておけば、ほとんどの資料作成タスクは事足りるはずです。

資料作成と言うと無限の可能性のなかから、勘とセンスでデザインを決めていると思うかもしれませんが、実はそんなことは全くありません。

だいたいパターンがあって、言いたいことがどのパターンに当てはまるかを考えてみます。

パターンに当てはまるものがあれば、それを使います。そもそも過去の資料があれば、同じような構成で中身のメッセージだけ変える方法も有効でしょう。

本当に自分の言いたいメッセージが当てはまらなければ、GOOGLEで画像検索すればインスピレーションが得られるでしょう。

このように、いくつかのパターンを頭に入れておけば、いざ資料を作ろうという段階で手が止まることはないでしょう。

まとめ

さて、ここまでで資料作成のコツをざっと説明してきました。思ったより長文になってしまいましたが、様々なポイントをお伝え出来たのではないでしょうか。

最後は実際に仕事として資料作成をこなしていくなかで、学んだことをご紹介して終わりたいと思います。

コンサル1発目の資料作成

私が最初にコンサルタントとして作成した資料は、会社内で自分を紹介するためのものでした。その内容は、前職の業界に関するもので、自分が知っていることを説明するものでしたので、資料の内容自体には問題はありませんでした。

しかし、どう説明したらよいのかについては相当悩んだことを覚えています。コンサルティング企業では、研修で資料作成の方法を学ぶ機会がありますが、やはり実際に作成し、説明してみることが一番の学びとなると感じました。

実践を通して資料作成の技術を磨くことで、次第に自信を持って説明できるようになりました。この経験から、資料作成は実際に手を動かし、試行錯誤しながら習得していくことが重要だと実感しました。

特に最初はどの程度のレベル感の資料作成を求められてるのか分からず、恐々と資料を作る方もいらっしゃると思います。しかし、資料作成において一番大事なのは、メッセージを伝えることです。

あまり堅く考えずに、自分が何を伝えたいのか、それが伝わる資料になっているのか、をよく意識して作れば大丈夫です。

意外と知らなかった資料作成のリアル

もう少し具体的に、資料作成に役立つテクニック的な部分のお話です。

これらも、教科書的には教わらないけど、実際やるとき結構気にしながら作ってたりするので、見逃せない点かと思います。

背景と目的

背景と目的は非常に重要ですが、これを飛ばしがちです。そもそも、なぜこの資料を作ったのかをほとんどの人は知らないか、覚えていないことが多いです。

出だしでつまずかないようにするためには、最初に背景と目的を簡潔に箇条書きでまとめておくと良いでしょう。これにより、資料の意図や方向性が明確になり、読者がスムーズに内容に入り込めます。

背景と目的をしっかりと伝えることで、資料全体の理解が深まり、プレゼンテーションや説明がより効果的になります。資料作成の際には、この部分を忘れずに盛り込むことが成功への一歩です。

ネクストアクション

ここまで、資料作成において自分のメッセージを効果的に伝える方法について説明してきました。そして、資料の締めくくりにはネクストアクションが非常に重要です。

「ここまで自分の話を聞いていただきました。次に進むべきはこのステップです。」といった具体的な行動を提示し、合意を取ることで、資料作成の目的が達成されます。

最後のスライドには必ずネクストアクションを入れておきましょう。もし会議の内容によってネクストアクションが変わる場合は、スライドを空欄にしておき、会議の最後にその場で埋めて参加者の合意を取るようにします。これにより、参加者全員が次に何をすべきか明確に理解でき、スムーズに次のステップへ進むことができます。

ネクストアクションを明確に示すことで、資料の目的を効果的に達成し、会議の成果を最大化することができます。

流派の違い

資料作成は奥が深く、実は様々な流派が存在します。

そのなかでも二大流派がこちら。シンプル図解派 vs 文章詰め込み派です。

最後に、資料作成におけるお作法的な話をしておきましょう。資料の見た目は非常に重要であり、好みや会社、人によって大きく異なります。

大きく分けると、図解派と文章派の二つに分かれます。

図解派は、ごちゃごちゃさせずに、メッセージを図やグラフで直感的に伝えることを好む人たちです。シンプルで視覚的に分かりやすい資料を求めます。

文章派は、図解よりも詳細な情報を重視し、たくさんのデータや説明文を載せた資料を好む人たちです。情報量が多く、読み応えのある資料を求めます。

どちらが良いということはなく、両方の派閥が存在することを認識しておくことが大切です。資料は見る人の趣味や好みにも左右されるため、同じメッセージでも、あえて図解を求められることもあれば、逆に文章での説明を求められることもあります。

そのような場合には、「めんどくさい」と思わず、「派閥の違いか」と理解し、迅速に対応して資料を作り直しましょう。これにより、柔軟かつ効率的に資料作成が進み、どんな要求にも応えられるようになります。

最後に

資料作成は、単なる作業ではなく、自分のメッセージを効果的に伝えるための強力なツールです。最初は難しく感じるかもしれませんが、コツを押さえれば誰でも質の高い資料を作成できるようになります。大切なのは、相手の期待を理解し、自分のメッセージを明確にすることです。

実際の現場で試行錯誤しながら学ぶことで、次第に自信を持って資料を作成し、説明できるようになります。完璧な資料を作るために、最初からすべてを完璧にしようとするのではなく、全体像を把握しながら柔軟に対応することが成功の鍵です。

あなたの資料が、相手にとって価値あるものとなり、ビジネスの成果を引き出す力強い武器となることを願っています。コツを掴んで、実践を通じて自分のスキルを磨き続けましょう。そして資料作成のプロセスを楽しみながら、どんどん自分の能力を高めていってください。

それでは、また次の記事で!

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